ほメガネの村 文 原 邦雄 絵 まるもち ほメガネの村 文 原 邦雄 絵 まるもち

ルイは、小さな村の小学校に通う9歳の男の子。
両親を早くに亡くし、村の教会で神父のアンドレアと二人ぐらしだった。
ルイはアンドレアを「お父さん」と呼び、本当の父のように思っていた。
そんなルイの父は、村人にあらそいごとがあるといさめ、村の工場のサルサ社長にも、はたらく環境を良くするように、たびたび注意していた。
村人は神父を変わり者だとからかい、
「神様は何もしてくれない」
と、文句を言ったが、彼は村を愛していた。
そして、
「人ひとの悪わるいところではなく、良よいところを見みなさい」
と、たびたびルイをさとした。
だが、文句の多い村の人たちを見なれているルイは、父の言うことがよく分からないのだった。
そして、長年にわたる苦労で神父は体を悪くしていき、ルイはそれを村人のせいにしてうらんでいた。

ほメガネの村イラスト
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村の中心にあるサルサ工場では、今日もどなり声がひびいていた。
「もっとスピードを上げろ!」
「お前は何もできないのか!」
工場ではたらく工員は、毎日現場かんとくにどなられた。
現場かんとくは、えらい総かんとくにどなられた。
総かんとくは、もっとえらい支配人にどなられた。
そして支配人は、一番えらいサルサ社長にどなられた。

工場はもうけを出し、もうけはサルサ社長がひとりじめしていた。

工場の工員たちは、どなり声をあびせる先がないので、家に帰って家族に、近所の人や野良犬にまでどなり散らすのだった。
ふたごの兄弟、リゲルとミゲルの両親も工場ではたらいており、家に帰ると早速、息子たちをしかりつけていた。
そんなわけで村は、いつも悪い言葉であふれかえっていて、だれもがうっぷんの晴らし先を求めているのだった。

ある日、村の小学校の授業はダンスだった。
足の悪いマリアは、いつものように見学していたが、音楽を聞くと自分もやってみたくなったのか、立ち上がって少しポーズをとった。
ぶかっこうなマリアを見たリゲルとミゲルはからかった。
ミランダ先生は、マリアがサルサ社長の娘だったので、何かあってはいけないと思い、二人の悪ガキの頭をたたくと、
「できないことはしなくていいのよ」
と、やさしくマリアをすわらせた。
立ち上がったマリアを見ていたルイは笑顔で、
「たぶんできるよ、いっしょにおどろうよ」
と、マリアの手を引いた。
しかしマリアは真っ赤になってうつむき、それを見たリゲルとミゲルは、ますますはやし立てた。
「なんでからかうんだリゲル!」
「だっておかしいんだもんルイ!」
と、大げんかになってしまった。

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ルイは心が晴れず、草木にまでいらだち、どなり、野良犬をけっとばして帰ってきた。
そこには、苦しそうな息をしている父がいたが、いらだっていたルイは、父にも文句を言い、遊びに出て行った。
遊びつかれて帰ってきたら、父の容態はますます悪くなっていた。
ルイはなみだを流しながら父にあやまるが、彼はルイにやさしい言葉をかけた。

「先生から電話があったよ。ルイ、先生はおこっていらしたが、わたしは、お前がすばらしい子だと言っ ておいた。
お前は今日、学校でとってもいいことを言ったのだ。父さんはほこりに思う。
愛に仕える人間になっておくれ。そうすればわたしはお前とともにある」

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アンドレアは、ルイに自分のかけていた丸ぶちのメガネをわたした。
「お前にこれをやろう、お前を幸せにする、まほうのメガネだ」
ところが、のばした手がルイのところにとどくその前に、神父の手は力がぬけ、ルイの目の前で、メガネはパリーンと割れてしまった。

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葬式も終わり、ルイは悲しみにくれながらも学校に登校しようとしていた。
その時、ふとメガネのことが気になった。
「愛に仕える人間になっておくれ。そうすればわたしはお前とともにある」
父のさいごの言葉を思い出し、形見となったこわれたメガネを手に取った。
父はこのメガネを「お前を幸せにするまほうのメガネだ」と言っていた。
自分をほめて勇気を与えてくれる、まほうのメガネ。
ルイは、このメガネをこころの中で「ほメガネ」と呼ぶことにした。
そして、フレームだけになったほメガネをかけて歩き出した。

すると、リゲルとミゲルがやってきて、
「なんだいそのへんなメガネ」
と、からかった。
ルイは、心の中でありとあらゆる文句を100しゅるいぐらい用意して、さぁ、言ってやるぞとメガネのふちをさわった。

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するとどこからともなく父の声が聞こえてきた。

「人の悪いところではなく、良いところを見なさい」

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ルイはおどろいた。本当にまほうのメガネだ。
そして父のやさしい顔を思い出した。
急にだまりこんだルイを見て、リゲルとミゲルは顔を見合わせた。
リゲルは、大切にしていたプロペラひこうきのおもちゃをパッとさし出した。
「これやるよ。ひこうきが飛ぶのを見ると、いい気分だぞ。ふん」
ルイは、「こんなもの」とプロペラのおもちゃを地面に投げつけてこわそうとしたが、こわせなかった。
本当は、自分をはげまそうとするリゲルのやさしさが見えたからだった。
「ありがとうリゲル、ミゲル」
ルイはお礼を言った。
ミゲルはだまってルイのせなかをぽんぽんとたたいた。
「元気だせよ。ぼくらがいるさ」
三人はかたをならべて登校した。

学校に行くと、マリアがやってきて、
「この間はありがとう」
と、ボソッとつぶやいて花をくれた。
そして、はずかしそうに足を引きずりながら、すぐ席にもどった。

リゲルとミゲルは、その日も学校から帰ると、夕食の食たくにすわり手を合わせた。
リゲルは、
「おいしいね。ありがとう」
と言って、母親をおどろかせた。
ミゲルは、おこられている最中に、ボソッとつぶやいた。
「ぼく、おこってくれる人がいて幸せなんだな」
両親は思わず顔を見合わせ、おこるのをやめてしまった。
リゲルもミゲルも、ルイが「お父さん」と呼んでいたアンドレアがやさしい人間であることをうらやましく思い、いつもルイにつっかかっていたのだった。
しかし、二人は神父がいなくなったルイのすがたを見て、自分たちにはガミガミ言いながらも何かしてくれる両親がいることにはじめて気づき、感謝したのだった。

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その日をさかいに、ルイは悪口を言おうとするたびに、ほメガネから父の言葉が聞こえるようになった。
「なぜ、宿題をわすれてきたの!」
ルイは、ミランダ先生が自分のためを思って言ってくれるのだと分かるようになった。
「こんな村、今すぐ出て行きたいね」
と、悪口を言っていた村の人たちも、本当はみんな村をなんとか良くしたいと考えていることを知った。
ルイは、新しいものの見方ができるようになった。
先生には、
「ぼくのことを考えてくれてありがとう」
村人には、
「いつも花に水をやってくれてありがとう」
と、感謝の言葉を口にするようになった。
そうすると、言われた村人も、やさしい表情を返してくれるようになった。
ルイは、目にうつるものが好きになりはじめた。
自信がなくなると、ほメガネをさわって、父の声を聞くのだった。

ほメガネの村イラスト
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ルイは、サルサ社長にも道ですれちがうと、
「いつもありがとうございます」
と、あいさつをした。
最初は、ふんぞりかえっていたサルサ社長だが、ある時からボソボソとあいさつを返してくれるようになった。

サルサ社長は、マリアとの二人ぐらしだった。
昔、サルサ社長がびんぼうだったころ、はやり病が広がって、薬を買うお金がなかったため、妻を亡くし、赤んぼうだったマリアは、その病で足を悪くしてしまったのだった。
サルサ社長はその時から、金持ちになることを心にちかった。
そして、お金をかしてくれなかった村人たちをこき使って、のし上がってきた。

サルサ社長は、家に帰ってマリアを見ると、いつもなみだを流した。
「かわいそうに、こんな足になってしまって。父さんのせいだ、ゆるしておくれ。登下校は車で送らせよう。体育の時間は休みなさい。何もできなくても、父さんがいるから」

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ある日、マリアが言った。
「わたし、おどってみたいの。おどれるってルイが言ったわ」
サルサ社長はびっくりした。
「ルイって、亡くなったアンドレアのところのガキか。ひどいやつだ!お前をさらし者にするつもりだな」
「そうじゃないの、わたし、おどってみたいのよ」
「お前にはむりだ!笑われるだけだよ」
サルサ社長はさけんだ。
そして、長いあいだ部屋にこもって何か考えているようだった。

サルサ社長は、ある日曜日、ルイの教会にやってきた。
そして、ふうとうにいっぱい入ったお金をぶっきらぼうに置いていった。
それを見ていた村の人は、サルサ社長をびっくりした目でながめた。
サルサ社長は、毎週日曜日になると教会にやってきて、寄付をするようになった。
お金のなかった教会はうるおい、まずしい人たちにパンを配ったり、子どもたちにプレゼントをおくれるようになった。

サルサ社長は、いつしか支配人をどなることが少なくなった。
すると、支配人は総かんとくを、総かんとくは現場かんとくを、現場かんとくは工員たちをどなることも少なくなった。
しだいに、みんなはサルサ社長にあいさつをするようになり、仕事にせっせと取り組むようになった。
サルサ社長は何も言わなかったが、ある日みんなの給料を上げた。
工員たちはおどろいて、みんな口ぐちにお礼を言った。
サルサ社長は「礼なんかいらんぞ!」と言い放ったが、本当はうれしかった。

ほメガネの村イラスト
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ミランダ先生の夫は、サルサ工場で一番のくつ職人だったが、いつもお酒によっぱらって、めったに家に帰らなかった。
ところが給料が上がったある日、夫はミランダ先生のために、オレンジ色の美しいヒールのくつを仕立てて持って帰った。
ミランダ先生はよろこんで、毎日そのくつをはいて学校に行った。
マリアは教室でルイと話していたが、ミランダ先生のくつを見ると「なんて美しいの」とため息をついた。
「わたしの夫はすばらしい職人なのよ。そんな夫をみとめて、やとってくれるあなたのお父さんは、すばらしい社長よ」
先生は、上きげんでお礼を言った。
マリアは思わずなみだぐんで、ミランダ先生に何度も頭を下げた。みんながかげで父親の悪口を言っていることを知っていて、心をいためていたのだった。

一方、サルサ社長は昔、神父が言っていた「与えるものは、すくわれる」という言葉が、意味は分からないながらも心にのこっていた。
村はくらしやすくなり、いつしかみんなの不満は消えていた。

そして月日は流れ、ルイとマリアたちは若者になった。
ある日、はやり病が広まった時からとだえていた村の祭りが、サルサ社長の工場によって開かれることになった。

サルサ社長がマリアに言った。
「お前がおどってみたいと言うからな。じつは、お前のお母さんも、すばらしいおどり手だった」
マリアはうつむいた。
「でも、こんな足じゃ笑われるわ...。やっぱりむりよ」
サルサ社長は悲しい目をした。
「そうだな。むりすることはない。できなくて当たり前だ...」

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村の祭りの日、マリアは村の人たちがおどるのを見つめていた。
ルイは、マリアをダンスにさそった。
マリアは、悲しそうにうつむいた。
「やっぱりむりよ。きっとできないわ」

ルイは知恵をしぼった。そして思い切って大切なほメガネを外した。
「これはなんでもできる、まほうのメガネなんだ。これをかけるとおどれるんだ。とくべつにかしてあげるよ」
マリアは、ルイのさし出したメガネを、おそるおそるかけた。
そしてルイの手に引かれるまま、おどりはじめた。
「ほら、できるだろ?」

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村人たちは、二人の若者のダンスに見入った。

「おや、サルサ社長のところのマリアだよ。キレイな娘さんだね」

マリアが転びそうになると、となりでおどっていたリゲルがささえた。
リゲルもりっぱな若者になっていた。
「けっこう、うまいじゃないか」
とからかった。

マリアは、はずかしそうにほほえんだ。
「当たり前よ。だれができないなんて言ったの?」

ダンスが終わってマリアはルイに、このまほうのメガネがほしいとたのんだ。
「これがあればおどれるわ!」

ルイはこまった。これまで助けてくれたまほうのメガネがなくなると、ぼくはどうなるんだろう。

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ルイは急にこわくなって、ほメガネをつかむとマリアの前からにげ出した。
いくらマリアのたのみでも、どうしてもほメガネを手放したくなかった。
ルイは、ほメガネをかけた。すると声が聞こえてきた。

「愛に仕える人間になっておくれ。そうすればわたしはお前とともにある」

ルイはマリアのところにもどると、だまってほメガネをわたした。
「君にあげるよ。ぼくが幸せなことより、君が幸せであることのほうがうれしいんだ」
マリアは顔を真っ赤にしたが、ふたたびルイの手をとっておどりはじめた。
その光景をじっと見ていたサルサ社長は、大つぶのなみだを流した。

サルサ社長は、祭りの舞台に進んで行った。
「みんな聞いてくれ」
村人たちはサルサ社長に注目した。

「わたしは、昔、村にはやり病が広がった時に、薬を買う金がなくて妻を亡くした。娘のマリアは足を悪くした。金があればと思った。金をかしてくれなかった村の者たちをうらんだ」
村のみんなは下を向いた。はやり病のことを思い出したのだった。
「ある日、家にある金をかき集めて、わたしのところに持ってきた者がいた。神父のアンドレアだった。それでも薬を買いつづけるには足りなかった」
村人はルイのほうを見た。
「親友は亡くなった。わたしは、今ではルイを自分の息子のように、教会を自分の家のように思う。もう、うらむのはやめだ。それどころか、わたしはある気持ちに気づいた。気づかないふりをしていたが、それは毎日ふくらんでいった。温かい、いい気持ちだ」
そして、サルサ社長はしばらくだまった。

「あぁ、わたしは何を言いたくて舞台に上がったのかな...そうだ、思い出した。『ありがとう』。君たちにそう言いたかったんだ」

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みんなしずまりかえった。
「ありがとう」
だれかがさけぶと、祭りの広場のあちこちから、
「サルサ社長、ありがとう」
「ありがとう」
という声がわき上がった。

ルイは、マリアとその光景をながめていた。
ほメガネがなくても、その光景は今まで見た中で一番美しかった。
マリアはメガネを外して、ルイに手わたした。
「もう、まほうがかかったわ。メガネがなくても大丈夫!」
そうして、悪い足は気にせず、一目散にサルサ社長のもとへと歩き出した。

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かつて子どもだったみなさまへ

すべての人は、ほめられるために生まれてきて、ほめあうために存在します。
もちろん、子どもたちも、あなたも!

ルイは魔法のメガネの声を聞き、新たな「ものの見方」を発見しました。
メガネを掛けたマリアの踊りは、サルサ社長のこころを温め、村全体がやさしさでつつまれました。
本書で一番お伝えしたかったことは、人の良いところを見ることのすばらしさ。そして、この「プラスの焦点」を手に入れることによって、人生が豊かになり、どんな困難も乗り越えていく“チカラ”になるということです。

長い人生、良いときもあれば、そうでないときもあります。
私は、最愛の父が急逝したとき、「人生って悲しいんだ」と気付かされました。
それまで漠然と、人生は楽しいものだとしか考えて来なかった私は、父が死をもって教えてくれたことで、ようやく人の気持ちがわかる大人になれたのです。

人生は一度きりです。そして、永遠に続く気がした我が子の幼少期が、振り返ってみたらあっという間であるように、歳月は私たちが想像しているよりもずっと早く流れていきます。
だからこそ、限りある今日を、どう使うかが大切です。欠点だらけの私たちですが、お互いの欠点を突つき合うのではなく、相手の良いところを注視し、ほめることに使ってほしいのです。
ほめ合うことが文化になれば、この世はもっと楽しくなる。
私は、そう確信しています。

本書を手にして、読んでくださったこと、
お子さまに読み聞かせをしてくださったこと、心から感謝しています。
また、どこかでお会いしましょう。

一般財団法人 ほめ育財団 代表理事 原 邦雄
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著者プロフィール 一般財団法人 ほめ育財団 代表理事
教育立国推進協議会 民間有識者
原 邦雄

1973年、兵庫県芦屋市生まれ。二児の父。
日本発の教育メソッド「ほめ育」を開発し、世界18か国、のべ100万人に広めている。母親のお腹にいるころから両親にほめられて生まれるが、社会に出てからは厳しく育てられ、圧倒的な自信と好奇心溢れる人生を過ごす。
しかし、人間関係に悩み、32歳の時に半年間、社会から離れる経験をする。
学生時代にはアメリカ・ロサンゼルスに行き、開放的で長所伸展、加点主義の考え方に触れ、社会に出てからも何度も訪米。人生は失敗からしか学べないことを、さまざまな人から教えられる。また、「人にはその人しか持っていない長所や役割がある」「人は、ほめられるために生まれてきた」という真理と出合う。
大手コンサルタント会社勤務から飲食店に転職し、4年間住み込み、皿洗いから店長までを経験。その後、カンボジアの孤児院を訪問したとき、そこで重い病気で治療を受けている子どもと話をする機会を得て、「一度もほめられずに命が終わる子どもがいる」ことを知り、衝撃を受ける。
この事実を知った時、「これは急いで世界中にほめることの大切さを広めないといけない」と覚悟を決め、実際に現場で通用した教育に、脳科学と心理学をミックスさせた「ほめ育」という教育メソッドを完成させる。
現在は400社以上の企業や、幼児教育をはじめとした教育機関にも導入されている。さらに、起業家支援も行い、同時に、どんな人間関係も円滑にする「ほめ育オンラインサロン」を開催している。「ほめ育」のメソッドは、日本だけでなくアメリカ、中国、インド、シンガポール、タイなどで活用されており、関連する著書は20冊(英語、スペイン語、中国語、韓国語にも翻訳)。テレビ朝日報道ステーション、NHK、TheJapanTimesほかラジオ・新聞・雑誌などメディアにも登場。アジア人で唯一、海外TEDxに2回登壇。TEDxスピーチ世界最高再生回数を誇る(2022年1月リサーチ分)。自ら財団法人を設立し、カンボジアやインドの教育支援、国内の児童養護施設への寄付活動を行っている。
趣味はトライアスロンとピアノ、モットーは「意志があるところに道はある」。